合同クラス会の行われます63号館1階馬車道の西側、情報ギャラリーにおいて早稲田建築による東日本大震災の復興支援に関する各研究室の活動状況をパネル展示によってご紹介いたします。
この展示は理工展の会期中115日から、合同クラス会の修了する116日の夕刻まで行っておりますので、ぜひ合同クラス会ご出席前に母校の活動をご覧ください。

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中川武 研究室

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中谷礼仁 研究室

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〈壊れない村〉調査、第一回調査(宮城県鳴瀬川流域)調査地一例。
宮城県加美郡加美町宮崎地区。
人口は4243人。北西部は山岳地帯。西部山中に発する鳴瀬川支流田川が地内南部を東流。
南東部の田川流域に平地が開ける。元応2年勧請の熊野神社があり、その宮前に集落が
発達したことから宮崎の地名が起こったと言われる。

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第一回調査(宮城県鳴瀬川流域)調査風景
緩やかな勾配をもつ水田地帯を歩き地形環境を調査。水の流れや僅かな畦道の段差から
地形の高低差を観察している。鳴瀬川の氾濫原である大崎平野一帯は日本有数の穀倉地帯である。
鳴瀬川から緩やかに勾配を下げつつ北方、江合川の自然堤防へ連結している。
自然堤防上には集落が形成され、その後背湿地には近代的な圃場整備によって水量が機械管理された水田が広がっている様子が観察された。


渡辺仁史 研究室

「子どもが元気に育つまちづくり 東日本大震災復興プラン国際提案競技 -“知恵と夢”の支援-」受賞案
渡辺研究室では、これまでこどもの基本動作や「子供と元気が育つ家」など、こどもの環境について遊びだけではなく、健康から考えた研究・プロジェクトを多く行ってきました。
その中で、今回起こってしまった3.11の震災に対し、未来に何が提案できるのか。研究室ならではの視点を、こども環境学会主催の「子どもが元気に育つまちづくり東日本大震災復興プラン国際提案競技-“知恵と夢”の支援-」内で具体的な提案にしました。この提案競技では、地震後のまちづくりで経済・産業機能の回復の一方で欠落してはならない、子どもの成育環境という視点からの復興まちづくり提案が求められました。研究室メンバーが出しあったアイディアは、"繋・遊・育・遊"4つのキーワードでチーム分けし具体的な提案とした結果、研究室から応募した4作品すべてにおいて金賞または銀賞を頂くことが出来ました。
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長谷見雄二 研究室

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2011年3月11日、宮城県牡鹿半島沖を震源とする東北地方太平洋沖地震が発生し、地震の規模は日本の観測史上最大のマグニチュード9.0を記録した。この地震によって大津波が発生し、東北地方の太平洋沿岸地域は壊滅的な被害を受けた。
 これまで行ってきた津波対策は防潮堤や防潮水門など、津波を「防ぐ」ための対策であったが、今回発生した想定外の規模の津波に対して、それらの対策が意味をなさない地域が数多く存在した。津波を「防ぐ」対策は想定外の津波に対応することができないため、人的被害を減らすためには安全な場所へ住民を「避難させる」ための対策を講じる必要がある。
津波からの避難は、安全な高台へ避難することが大原則とされているが、高台へ避難するための避難経路が計画的に整備されている地域は少なく、また平野部の高台がない地域や、背後に切り立った地形の迫る地域では避難が難しいため、避難場所の確保が困難である。この問題への対応策として、各自治体は、堅固な中・高層建築物を一時的な避難施設として利用するために、対象となる建物を「津波避難ビル」に指定している。2005年には内閣府が「津波避難ビル等に係るガイドライン」を策定し、その「位置的要件」や「利用・運営に係る留意点」などが規定され、津波避難ビルの建築計画及び避難計画についての考え方、要件、計画・設計手法等に関する技術的検討の結果が取りまとめられた。津波避難ビルであっても想定外の津波には対応できないが、高台への避難が困難な場合、緊急避難場所として積極的に利用すべきである。しかし以下の問題点により、現状における津波避難計画の有効性は低いと考えられる。
①安全の確保できる高台への避難経路が計画的に配置されている例は少ない。
②避難が困難な地域における人的被害の予測や、津波避難ビルに指定している建物がどの程度被害を軽減できるのかが明確に示されていない。
③津波避難ビルの候補となる建物は少ないため、計画的配置ではなく、利用できなそうなビルを無作為に選んでいる。
そこで本研究では、高台への避難経路や津波避難ビルの有効性を検証し、今後起こりうる津波被害に備えるための津波避難計画を提案する。本研究では、特に被害の大きかった宮城県本吉郡南三陸町志津川地区を対象に、ケーススタディを行う。


古谷誠章 研究室

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芸術学校

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被災した石巻市のひまわり保育園。本棚を失ってしまった子供達に、新たに本棚とベンチを作りプレゼントしました。

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本棚の制作風景。多くの方々のサポートを受けながら、授業後や休日を使い、有志メンバーで集まり話し合いや作業を行いました。